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田んぼの学校

⽥んぼの学校レポート

田んぼの学校レポート(最新レポート)

第3回<収穫編> 日にち:2024年9月22日(日)/場所:京都府南丹市園部町の田んぼ

午前中は開催が危ぶまれるほどの雨が降っていましたが、子どもたちを待っていたかのように空が明るくなり、無事に収穫編が開催されることになりました。「ばった組」「とんぼ組」「すみれ組」「たんぽぽ組」の子どもたちは、今日も元気いっぱいです。

連日の猛暑もようやくひと段落。さあ、いよいよお米を収穫しますよ!

待ちに待った収穫!立派なお米になっているかな?

自然観察

収穫の前に、あぜ道や田んぼで自然観察を行いました。
自然観察指導員さんが、秋の草花のことをたくさん教えてくれます。

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「エノコログサとキンエノコロの穂を結ぶとウサギになるよ」
「ヒメジソの小さな花からいい匂いがするよ」

あぜ道のそばにある水路では、網で生き物をすくって観察しました。前回の草取り編でも観察できたマツモムシやガムシのほか、ゲンゴロウの仲間やヤゴ(トンボの幼虫)、ミズカマキリも捕まえることができました。

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    ゲンゴロウの仲間

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    ヤゴ

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    ミズカマキリ

あぜ道を歩くとイナゴやバッタが飛び跳ね、トンボが悠々と飛び回っています。自然観察員さんが立派なオオカマキリを捕まえると、子どもたちは鋭いカマの迫力にびっくり。ケースに入れてじっくり観察しました。

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水源のある山も、すっかり秋模様。おひたしにすると美味しいダンドボロギクや緑のサヤ豆をぶら下げていたフジ、イタドリやツリガネニンジンの花などが目を楽しませてくれます。

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    サヤ豆をぶら下げていたフジ

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    イタドリの赤い花と白い花

山を歩いていると、川の向こうにサルを発見!ひときわ大きな歓声が上がりました。

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自然観察員さんも「田んぼの学校の長い歴史の中でもはじめて」と驚きを隠せません。今回もたくさんの生き物と出会うことができました。

収穫

さあ、収穫の時間です。農家の皆さんからカマの持ち方や収穫するときのコツを教わり、手作業で稲刈りをします。

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イネの高さを測ると、小さかった苗は80㎝ほどに生長していました。その先に、黄金色の穂が頭を垂れています。

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初めて使う道具に「怖い!」と叫ぶ子もいましたが、農家さんや周りの大人に励まされ、勇気を出してチャレンジ。やがてザクザクといい音を楽しむ余裕ができ、収穫はどんどん進んでいきました。

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収穫後は、さらに特別な出来事が待っていました。田んぼの一角に、カヤネズミが巣をつくっていたのです。「昔はお米を食べると思われていたけど、研究の結果バッタや雑草のヒエ、アワを食べる農家の味方だとわかったんです」と自然観察員さん。住人のカヤネズミは夜になると巣に戻ってくるのだそう。イネの間に葉っぱを上手に絡めたソフトボールほどの大きさの巣を、間近に観察することができました。

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収穫したイネの穂を切り離す脱穀も体験しました。農家さんが用意してくれた脱穀機はなんと大正時代のもの。くしのような形の歯にイネを差し込み、グイッと引っ張ると見事に籾(もみ※殻がついたお米の粒)が取り出せます。昔のお米づくりを知る貴重な体験となりました。

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子どもたちは「面白かった!」と大満足の笑みを浮かべながら田んぼを後にしました。

卒業式

田植え・草取り・収穫を体験し、田んぼのまわりの生き物たちと触れ合った「田んぼの学校」は今日で卒業です。最後に、心に残ったことや感想をみんなの前で発表しました。

「カマを使うのは緊張したけど慣れると上手にできた」
「季節によって違った生き物に出会えて楽しかった」
「これからはお米を1粒ずつ大切に食べようと思いました」

たくさんの体験を生き生きと語ってくれた子どもたちに、大きな拍手が送られました。

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家族みんなで卒業証書を受け取り、かんさつノートに「ケロッ田スタンプ」を押してもらい、帰路につきました。この後、お米はそれぞれのおうちに届けられます。

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皆さん、ご卒業おめでとうございます!
おいしいお米を楽しみにしていてくださいね。

楽しい体験だったね! お米を食べて田んぼのことを思い出してね!