サステナビリティ

SUSTAINABILITY

コミュニティ

考え方・方針

宝グループは、地域社会とコミュニケーションをはかり、地域社会のニーズや課題を認識し、それらの解決に取組むことで、地域社会の発展に貢献します。

社会が求めるニーズや課題には、「気候変動問題」などの地球規模の課題から地域の「ごみ問題」、「次世代を担う子どもたちへの教育」、「経済や文化の振興」、「大規模災害被災支援」など多岐にわたり、それらは時代とともに変化します。
私たちは、よき企業市民として、ステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、今、地域社会がどのような課題を抱え、何を求めているのかを知ることに努めます。その結果、知り得たニーズや課題に対して、私たちが寄与できることを考え、実践に移すことで、地域社会の発展に貢献します。

目標

取り組みテーマ 具体的施策 目標
子どもたちへの教育 環境教育や食育等を目的としたイベントの開催、地域の小学校等への出前授業の実施

【宝酒造】

・宝酒造「田んぼの学校」を継続実施する。

・宝酒造「エコの学校」 を継続実施する。

【タカラバイオグループ】

・近隣の教育機関を対象とした“出前講義・授業”を継続実施する。

(遺伝子治療や再生医療など講演及びキャリアプラン設計のための活動体験の発表を継続的に実施する。)

地域社会・文化振興への貢献 地域の清掃活動等への参加、地域社会への支援

【グループ全体】

全国各地で行われている清掃活動へのボランティア参加や地域イベントへの協賛などに参加・協力を継続して実施する。

地域経済の振興 地域密着型商品の継続的育成

【宝酒造】

・地域の希少な自然の恵みを使用し、農業生産者と消費者をつなぐ「寶クラフト」や、地域の嗜好に適した地域限定商品の開発・育成を継続する。

・地域の果樹農業応援活動(収穫応援・寄付活動等)を2030年度に年間20件にする。

未利用資源の有効活用による地域経済の振興

【宝酒造】

・2030年度までにアップサイクル型商品を10件開発する。

大規模災害への被災支援 被災地域への義援金拠出や給水活動、ボランティア活動

【グループ全体】

自治体の要請等に対し、給水活動を主とするボランティア活動など、可能な限りの迅速な支援活動を実施する。

関連するSDGs

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取り組み

子どもたちへの教育

環境教育や食育等を目的としたイベントの開催、地域の小学校等への出前授業の実施

宝酒造「田んぼの学校」

宝酒造では、2004年より、次世代を担う子どもたちに自然環境や生物多様性を守ることの大切さや、自然の恵みのありがたさを伝えることを目的として、環境教育プログラム・宝酒造「田んぼの学校」を開催しています。2024年も、小学生とそのご家族を対象に、京都府南丹市の田んぼで、春の田植えから秋の収穫までの稲作体験や、里山の自然観察の授業を年3回にわたって行っています。

コロナ禍で「田んぼの学校」が開催できなかったため、2022年と2023年は宝酒造「田んぼの学校オンライン」をweb上で開催しました。


プログラム内容

●「おうちで田んぼ体験キット」を使った自宅でのお米作りの様子を投稿できる「みんなの栽培日記ページ」を開設(現在は終了しています)

●苗づくりから収穫までの稲が育つ様子の動画や田んぼ周辺の自然観察ができる動画を配信



宝酒造「エコの学校」

2012年より、小学3~6年生とそのご家族を対象に、ごみ問題の現状やごみを減らす方法を学ぶことを目的とし、空びんをくだいてできるカレットで絵を描くなど、リサイクル体験を通して楽しく学べるイベントとして、環境教育プログラム・宝酒造「エコの学校」を実施しています。2024年は京都市と大阪府八尾市で開催しました。

タカラバイオ「小学校でのバイオ出前授業」

文部科学省が学習指導要領で定めるカリキュラム「総合的な学習の時間」のお手伝いとして、滋賀県草津市の小学校で出前授業を行っています。2023年は、キャリア教育における「仕事紹介」として、タカラバイオの事業と職種について紹介しました。動画を用いた紹介に加え、実際に研究室内や製造施設内で着用している無塵衣などの更衣体験も実施しました。仕事に対する新たな気付きを通して子どもたちが主体的に学び、自身の将来について考えるきっかけのひとつになるよう取り組んでいます。

後日届いたお礼の手紙

後日届いたお礼の手紙

地域社会・文化振興への貢献

地域の清掃活動等への参加、地域社会への支援

宝グループでは、全国各地で行われている清掃活動へのボランティア参加や地域イベントへの協賛など、さまざまな活動に積極的に参加、協力しています。
さらに、ISO14001により従業員による清掃活動等の社会貢献活動をポイント化し、各事業場において数値目標を設定することで社会貢献活動を推進しています。

各地での社会貢献活動の例

・地域の環境イベントに協賛
(オープン・フォレスト・イン・松戸、東京都中央区フラワーサポート、子どもとためす環境まつり、リユース食器サポートプログラムなど)

・容器のリサイクル絵本「宝酒造リサイクルロード」を希望者に配布

「宝酒造リサイクルロード」はこちら 

・「おうちで田んぼ体験キット」を希望者に配布

「おうちで田んぼ体験キットの配布ページ」はこちら 

・地域の清掃ボランティア活動に参加
(江戸川クリーン大作戦、京都市まちの美化清掃活動、西京区天皇の杜清掃活動、蚊口浜ビーチクリーン、御殿場清掃活動など)

・各社・各事業場周辺の清掃活動

排温水の無償提供による地域の温泉給湯事業への貢献

2014年6月より、島原工場は地元貢献のため、島原市にアルコール蒸留後に発生した排温水の提供を開始し、およそ2年間の試験期間を経て2016年4月より本格稼働しています。
島原温泉はもともと源泉の温度が低く、温度を上げるための燃料代等の維持管理費用が大きな負担となっていましたが、島原工場の排温水を利用したヒートポンプ方式の加温設備を導入することで、エネルギーの消費量、CO2の排出量、エネルギーコストの大幅な削減につながりました。
2016年10月31日には島原温泉給湯事業の安定的な運営に大きく貢献したことが高く評価され、島原市より感謝状も贈られています。

ヒートポンプ

ヒートポンプ

島原市から贈呈された感謝状

島原市から贈呈された感謝状

地域経済の振興

地域密着型商品の継続的育成 、生産者支援

「第7回エコプロアワード」受賞

「第7回エコプロアワード」において、宝酒造の『耕作放棄地を活用して誕生した「京檸檬」と「京檸檬」を活用した「寶CRAFT」<京檸檬>チューハイの取り組み』が「財務大臣賞」を受賞しました。受賞理由は以下のとおりです。

・耕作放棄地という社会課題に対し、地場の農作物の開発・製品化というアプローチで解決している点に独創性がある。特に、農作物の栽培から製品化までの一連のプロセスを農家・メーカー・行政等の多様なステークホルダーで協働する体制を構築している社会面を評価したい。

・これからの環境への取り組みは、地域的なサステナビリティパフォーマンスの向上を目的に展開するのが最も重要なアプローチのひとつ。地域と連携し地域課題解決にも資する好例と評価できる。

エコプロアワード受賞

◇寶CRAFT

「寶CRAFT」は、ご当地の素材やベースアルコールにこだわり、素材の特長や個性が活きるように丁寧に仕込んだ「ひとてま造り」製法で仕上げた地域限定のチューハイです。 各地特有の素材を厳選し、ご当地グルメとの相性を考えた味わいにすることで、産地での販売を推進しています。また、各地域の産地では高齢化等により収穫時期の人手不足が課題となっていることから、当社社員が産地に訪問して収穫のお手伝いを行う活動も続けています。 このような活動に取り組む中で、「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」の” 日本の「食」を支えるあらゆる人々と行政が一体となって、考え、議論し、行動する”という運動趣旨に共感したことから、推進パートナーにも参画しました。 今後も、地域に根差した、地元の方々に愛される地域限定商品の開発・育成を行い、地域経済の活性化に取り組んでいきます。

小笠原レモン

小田原レモンの収穫ボランティア

◇栃木ゆず
希少な国産果実を活用し、チューハイにしてPRすることで、地域を盛り上げる活動を続けてきました。その中で、過去、栃木の茂木ブルーベリーを他の商品で取り扱っていたときに、「ゆず」を栽培しているけど「ゆず」の産地として知られていないという産地の課題に直面しました。ゆずは高知や京都にもあり、通常の商品であれば商品化は難しいところですが、「寶CRAFT」は商品化することで、茂木にも「ゆず」があることを伝えることができるのです。「寶CRAFT」として発売以降、「栃木ゆず」の産地では年間約20tもの新規需要を創出することができました。

栃木ゆず

◇小笠原パッションフルーツ・島レモン
小笠原諸島農業活性化プロジェクトに参加し、小笠原の果実を使用した「寶CRAFT」<小笠原パッションフルーツ>を発売しました。小笠原は7~8月の夏が観光シーズンである一方で、特産である「パッションフルーツ」の収穫時期は観光シーズン前の4~7月。観光客にも特産品を味わってほしいという地元の方の想いから、生産者の方と共に開発を進めました。チューハイに加工することで通年提供を可能にし、収穫期以外でも知ってもらうきっかけとなり、観光客へのおもてなし産品にすることができました。

小笠原パッションフルーツ

「島レモン」は、小笠原の生産者を訪ねた際に、ほとんど活用されていないという話を聞き、何とか活用できないかという想いから商品化に至りました。小笠原村全体で年間約7tもの新規需要を創出することができました。現在は「パッションフルーツ」「島レモン」ともに、本土と小笠原諸島をつなぐ連絡船の船内でも販売されています。引き続き認知度向上に貢献し、小笠原の良さを伝えながら産地を活性化する取り組みを進めていきます。

小笠原レモン

未利用資源の有効活用による地域経済の振興

◇寶CRAFT
「寶CRAFT」では、規格外や傷により廃棄されるものだけでなく、搾汁後の果皮や種など、通常なら廃棄されてしまう未利用部位を有効活用したりすることで、設計段階から廃棄物量を最小限にするよう取り組んでいます。果皮等には果実のおいしさが多く含まれており、本物の果物に使い味わいを楽しむことができます。また、継続的に販売することで、地域の持続的な農業を支えてまいります。2024年8月には、「寶CRAFT」をはじめとするチューハイに使っている国産果汁原料の調達先である「株式会社日本果汁」に出資し、事業を通じた社会課題の解決をより一層加速させていきます。

フードロス削減

◇タカラ「発酵蒸留サワー」
タカラ「発酵蒸留サワー」では、本来廃棄されるはずの柑橘の果皮を、独自の「発酵」と「蒸留」の技術でアップサイクルした新しいお酒"果皮発酵スピリッツ"を開発、使用しています。柑橘の果皮を発酵させることで"果皮に含まれる香り成分を引き出し"さらにそれを蒸留することで必要な成分のみを抽出しており、口に含んだ瞬間から感じる複雑な香りと厚みを実現しました。

発酵蒸留サワー
義援金拠出や給水活動、ボランティア活動

大規模な災害などが発生した際には、救援物資や義援金の拠出を行うとともに、自治体の要請等に対し、社員ボランティアによる支援活動などを行っています。

主な義援金の拠出

件名 寄付金額 その他支援活動 相手先
2011年 東日本大震災 3,000万円 大型タンクローリーによる給水活動 日本赤十字社
2014年 東日本大震災の復興支援 仮設住宅土地用地として福島県白河市に所有する当社土地を白河市に寄付 福島県白河市
2016年 平成28年熊本地震 1,000万円 日本赤十字社
2018年 平成30年7月豪雨 1,000万円 日本赤十字社
2018年 平成30年北海道胆振東部地震 500万円 日本赤十字社
2019年 令和元年東日本台風 1,000万円 日本赤十字社
2020年 首里城再建 商品の売上の一部 沖縄県首里城復旧・復興支援募金活動事務局
2022年 ウクライナ人道支援 1,000万円 国際連合世界食糧計画WFP協会

2024年

令和6年能登半島地震

1,000万円


日本赤十字社